縦型FET博物館 Feed

2009年10月 3日 (土)

縦型FET博物館:2SJ28/2SK82

久しぶりの縦型FET博物館です。

今回は、SONYのパワーFET第二弾の2SJ28/2SK82のご紹介です。

あまり有名な縦型FETではありません。

SONYの歴史的アンプに使用されていることを知ってる人もさほど多くはないと思います。

アナログ増幅器はAB級にしろB級にしろ、一定の電力が無駄となって熱に変換されて放熱されています。最近はスイッチングアンプと称してD級増幅アンプが普及しつつありますが、その先駆けとなったのが1977年にSONYから発表されたTA-N88というアンプです。薄さ80mm程度の筐体で片チャンネル250Wを出すことができました。電源もスイッチング電源です。

このスイッチングアンプに採用されていたのがここで紹介する2SJ28/2SK82という縦型FETです。

        Dsc02936 

規格は良く分かりませんが、あるページによるとVDDが240V、ドレイン損失は95Wもあるようですので、普通のアナログ式パワーアンプでも使いやすいと思われます。

この石は、1998年頃だったか○松通商にふらっと立ち寄ったところ、コンプリメンタリであるかどうかも全く書かれず、縦型FETであることも書かれずに、大量に販売されていました。

はっきりとは覚えてませんが、1個1500円~2000円くらいだったかと思います。どんなFETか全く分からなかったので、買って帰りすぐに測定して不飽和特性であることを確認した次第です。

半導体メーカは、通常はディスコンと同時に在庫半導体を全て潰すはずですので、恐らく、どこかのセットメーカーかディーラーに残っていた分の放出品だと思います。それが何らかのルートで○松通商に回ってきたのでしょう。

上記を除いて、この2SJ28/2SK82がショップで販売されたことは無いと思います。

2009年3月14日 (土)

縦型FET博物館:2SJ38/2SK98

YAMAHAの縦型FET最後の石です。

この石をご存知の方は非常に少ないと思います。私もひょんなことから入手、というか使用されている装置を見つけたので取り外して博物館行きと致しました。

この装置ですが、パワーアンプではなくて電源装置と思われるものです。この装置に2SJ38が2個、2SK98が1個使用されていました。恐らく、YAMAHAのエレクトーンあたりの電源装置ではないでしょうかね。

Specialweek77jpimg600x4501067505127

以下、取り外したFETです。なぜ2ペアあるかというと、上記の電源を時間を空けてたまたま2組入手することが出来たからです。scissors

2sj38_2sk98_2

パッケージはTO-3で、頭が丸くなっており2SJ18/2SK60とよく似た形状です。

規格は分かりません。どこかのページには耐圧が55Vと書かれていたのを見たような気がするのですが、もしそうならアンプには使いにくいですね。コンプリメンタリプッシュで20~30W程度が限界でしょうか。coldsweats02

2009年2月24日 (火)

縦型FET博物館:2SK77

さて、真打 2SK77の登場です。

このページをご覧になられている方はご存知の方も多いと思いますが、MJ誌2009年3月号に詳しく紹介されていますので、そちらもご覧になられると良いかと思います。

なぜ、NチャネルFETをシングルプッシュプルにしたかという理由も記載されていましたが、その理由はとても説得力がありました。

本ブログでは少し変わった切り口で2SK77について記述してみたいと思います。

上記のMJ誌2009年3月号には書いてなかったことですが、無線と実験誌1974年6月号にB-Iのプロトタイプの紹介記事があるのですが、そこでは、「シングルプッシュプル150WというのはパワーFETの設計に入る時からの基本的考え」 と、記述されています。

驚いたことに、最終段の構成と出力が決まった上で素子を開発したということになります。こんなことは最近では聞かないですね。

それにしても耐圧と許容損失が大きいためパラ接続のためのペア取りが不必要というのは大きなメリットだと思います。

ところで、2SK77は何個製造されたんでしょうねぇ??

今まで、B-Iを10数台見てきましたが、その製造番号は、

・1000番台以降しか見たことが無い。

・4000番台以降を見たことが無い。

仮に3桁以下の製造番号が無くて3000番台までだとすると、多くてもたったの3000台程度ということになってしまいます。

すると、1台に4個使用されていますので、製品に使われたのが12000個。保守用としてサービス拠点に配布されたのががどのくらいあるか全く不明ですが、仮に3台に1台の割合でFETが壊れると想定されたとすると4000個が保守用となります。

とすると、16000個になりますね。半導体素子の製造個数としてはかなり少ないのではないでしょうか?

それと、製造コストが非常に高かったという話も聞きます。

当時の写真を見ると、2SK77製造時の半導体ウエハーの直径は約2インチのようです。そのウエハー上に一辺7mmの2SK77の有効ペレットを21個見ることができます。 とっても少ないですね。

現在は良く知りませんがウエハーの直径は12インチ以上はあると聞きます。1枚のウエハーから取れるペレットの数も桁違いに多いでしょう。また、製造のためのクリーンルームの塵等の数も当時と比較すると桁違いに少ないでしょう。

大電力を制御できる大きなペレットを、限られた条件の中で製造せねばならないので歩留まりは相当に悪かったものと思います。おまけに、上記の通り数が出ないし、第三者への販売もされない。 それは即、製造コストに直結してしまいますね。gawk

2sk77_data

以下、未使用の2SK77、使用済み取り外し2SK77を4個、「2SK77を解剖スル」でも紹介した中を開いた2SK77の写真です。

2sk771 2sk772

2sk773

製作記事で取り上げられたケースですが、過去に1度あるようです。

1976年の電波科学誌に、MJ誌の執筆者でもある窪田先生が2SK77 A級シングル30Wのアンプを発表されています。「余りにも裸特性が良いので、NO-NFBで鳴らした。立ち上がりの鋭いダイナミックなサウンドであり、大変荒っぽい鳴り方だけれども、ソリッドステートのNO-NFBアンプを聞いたのは初めて」と感想を述べられています。

このアンプ、初段が2SK74差動、2段目が2SK78差動、最終段が2SK77のA級シングルというオールYAMAHA製FETでの構成です。ちなみに2SK74はYJ-1200と同じです。

さて、このFETの市販ですが、ショップ等では販売はされなかったのではないでしょうか?

私の知る限りでは、5~6年前にK総業で特価品として2SK77、2SK75、2SJ24が販売されていました。

価格ですが、私が2SK77を購入した時は1個2700円、2SK75が1300円、2SJ24が700円でした。 もうこんなに安価に購入できるチャンスはないでしょうね。crying

2008年8月19日 (火)

縦型FET博物館:2SJ24/2SK78

今回はYAMAHA SITの中で唯一のコンプリメンタリのドライバ用SITです。
B-Iでは2SJ24Aのみが使用されています。使用されている場所は2段目のカスコード接続差動アンプです。
じゃあ、2SK78はどこで使用されているかというと、C-Iです。それも大量に使用されています。もちろん2SJ24もC-Iで使用されていますが何故か数は少ないのです。

2SJ24A/2SK78Aです。
形状は、NECの有名な2SC959や前述の2SJ19/2SK69などと同じTO-39型です。


2SJ24/2SK78のデータシートです。大変申し訳ありませんが、これもYAMAHAの著作物ですので複製不可の文字列を入れさせて頂きました。
2SJ24/2SK78共に200Vの耐圧がありますので、かなり高出力のパワーアンプのドライバとして使用できそうです。


市販アンプでの使用例はB-I(2SJ24のみ)とC-Iくらいでしょうか。それ以外での使用例は存じ上げません。
製作記事では、1976年頃の電波科学の記事で窪田先生による2SK77のA級シングルがあり、その回路の2段目の差動アンプに2SJ24が、初段差動アンプの定電流回路に2SK78が使用されています。
市販されなかった?? ためか、製作記事にも殆ど採用例は無いようです。

2008年7月29日 (火)

縦型FET博物館:2SJ26/2SK76  

またまた間が空いちゃいました。失礼致しました。shock

今回は、YAMAHA SIT第2弾、2SJ26/2SK76の登場です。smile
ご存知の通り、YAMAHA SITアンプのB-2とB−3に使用されています。
回路図上は、B−2には2SJ26/2SK76ですが、B−3には2SJ26A/2SK76Aが使用されています。しかし、B−2の修理品では2SJ26A/2SK76Aが使用されていたりします。

以下、写真です。B−2を分解した際に取り出したものです。片チャンネルは「A」が無いもの、もう片チャンネルは「A」が付いたものが取り付けられていました。

2SJ26/2SK76です。若干焼けています。coldsweats02


2SJ26A/2SK76Aです。こちらも若干焼けています。


貴重なYAMAHA発行の2SJ26A/2SK76Aのデータシートです。大変申し訳ありませんが、YAMAHAの著作物ですので複製不可の文字列を入れさせて頂きました。sad
2SJ20/2SK70が100Vの耐圧であることに対して、こちらは150Vもありますので、パラプッシュにすることでかなりの出力が得られるでしょう。

ただ、1点不思議なことがあります。通常はAのサフィックスが付いた場合は、耐圧が上がったりしますが、逆にこの石の場合は耐圧が下がっています。VDSについて、2SJ26は200vですが、2SJ26Aは150Vなのですsign02sign01



2SJ26/2SK76はYAMAHAのアンプ以外には使用された例は無いと思います。無線と実験誌では落合萌先生とかが記事を幾つか発表されていました。

さて、価格ですが、不明です。恐らくコンプリペアで4〜5000円はしたでしょう。coldsweats02
1974〜6年頃の無線と実験を見てもD商事やW通商の広告欄には出てきません。あるアンプ製作記事中には、「晴海のオーディオショーのYAMAHAブースで購入」といった記述が見られます。あぁ〜、当時買えた人がうらやますぃ〜sign01

2008年6月10日 (火)

縦型FET博物館:2SK75

ここから数回はYAMAHAの縦型FETシリーズといきましょう!sign01

B-Iのドライブ回路には、
縦型FETが3種類
横型FETが3種類

が使用されており、
それらは全てYAMAHA
オリジナルのFETsign01です。



バイアス回路等にはバイポーラトランジスタも数種類使用されていますが、信号経路はオールFETとなっている画期的なパワーアンプなのです。

音に関しては主観が入りますので押し付けがましく「B-Iの音がサイコー!」なんて言うつもりはありませんが、少なくとも私が使用してきた数種類のメーカ製アンプ、自作アンプshockの中ではもっとも好みです。

すみません。ついつい前置きが長くなってしまいました。coldsweats02

今回は、中出力の縦型FETであるYAMAHAの2SK75の紹介です。

B-Iのドライバ回路へ使用することを主な目的として2SK77と共に開発されています。
形状は、FETとしては稀有なTO-66型でメタルキャンパッケージです。lovely

写真はAランクとBランクの新品ですが、その他にCランクがあります。(Cランクの新品は入手できませんでした)

Aランクはピンチオフ電圧がCランクよりも深くなってます。ということは、同じゲートバイアス電圧ではAランクの方がドレイン電流が流れるということです。

2SK75はB-IとC-Iに使用されていますので、以下に説明しましょう。

先ずは、2SK75のB-Iでの使用例です。
B-Iでは3段目差動アンプと終段ドライブ回路に使用されています。
3段目差動アンプはLK15というメタルキャンパッケージの横型FETとカスコード差動アンプが構成されており、LK15がソース接地、2SK75がゲート接地となっています。LK15の耐圧は低いのですが2SK75の高耐圧特性を生かして高い電位にシフトしつつ終段直結で強力なドライブを可能としている大変巧妙な回路となっています。lovely
ちなみに、この前段(2段目差動アンプ)も同様で2SJ24によるカスコード差動アンプとなっています。

終段の回路もまたまた巧妙で、YAMAHAでは「FETダーリントン接続」と言っています。2SK75のソースは定電流回路に接続され2SK77のゲートにダイレクト接続されてます。定電流回路のインピーダンス理論値は無限大ですので、交流信号はほぼ無損失で2SK77のゲートをスイングすることができます。lovely

2SK75のC-Iでの使用例です。
C-Iでは、フラットアンプの出力側にA級シングルのソースフォロア回路として使用されています。ランクはCランクです。


YAMAHAの石全てがそうですが、私の見た限りでは無線と実験誌等のパーツ店の広告欄に掲載されたことは無いようです。
ですが、当時YAMAHAの方は「市場に出さないといけない」とおっしゃってたのが雑誌の記事にも書かれていたんですけどね。

規格は以下の通りです。
[2SK75]
VGDO:200V
VGS:-30V
ID:500mA
PT:20W

2008年5月11日 (日)

縦型FET博物館:2SJ20/2SK70


皆さん、ご無沙汰いたしております。

長らくブログをお休みしてしまいました。この間、いろいろとありましたが言い訳はしません。サボっていたのであります。こういうのは継続することに意味があると分かっていながら、2ヶ月近くもお休みしたこと、自分の意思の弱さを反省しております。shock

もう見に来ていただける方が居なくなるかと思いましたが、毎日毎日コンスタントに100件〜200件のアクセスを頂いております。期待して見に来ていただいている方々に申し訳なく思います。coldsweats02

FET博物館復活いたします。お約束どおり今回はNECの2SJ20とそのコンプリである2SK70です。

このFETはVICTORのJM-S7やSANSUIのBA-1000への採用例がありますね。
その他、1976年前後の無線と実験誌や電波科学誌への製作記事もいくつかあります。

SANSUI機の音は聴いたことはありませんが、VICTOR機は以前持っていました。初段はuPA50という横型FETで、2段目以降ドライバ段まではバイポーラですが、透明感もありスピーカの駆動能力も高くSIT機らしい良い音でしたよ。smile
ちなみに、VICTOR機は2SJ20A/2SK70Aと耐圧が高い改良バージョンが使われていたと思います。


写真は、MJ誌の部品交換欄で知り合った方から10年ほど前に譲っていただきました。smile 当時はヤフオクっていう便利なモノは無かったんですよね。部費集めは苦労したものです。
この譲っていただいた石ですが、なんとPチャンNチャン共にまったく同じロットという組み合わせです。もちろん新品で綺麗な状態です。

絶対最大定格は以下の通りです。外形は一般的なTO−3型です。



****以下、CQ出版社 FET規格表94から引用****

[2SJ20]
VGDO:100V
VGS:40V
ID:-10A
PT:100W


[2SK70]
VGDO:-100V
VGS:-40V
ID:10A
PT:100W
***********

IDは10Aまで流せますが、VGDOが100Vと低いのがちょっと難点だと思います。これだと電源電圧を50V程度、いやもっと低いかな? しか掛けられず、パワーが取れません。
うぅ〜ん、使いにくいなぁ、この石。

発売当時の無線と実験誌の広告欄を見てみると、ペアで3500円程度で販売されています。SONYの2SJ18/2SK60より1割以上高い価格が設定されています。

発売期間は2SJ19/2SK69と同様、たいへん短く数年程度で広告欄から消えてしまいました。

2008年3月16日 (日)

縦型FET博物館:2SJ19/2SK69

ソニー以外では、数社が縦型FETをリリースしていますが、今回登場するのはNECのものです。

市販のアンプへの使用例は????です。coldsweats02
もしご存知の方はお教えくださいね。smile

写真の2SJ19/2SK69は1975年頃に発売されたドライバ用の小電力用縦型FETです。(4個共に同一ロットです)


絶対最大定格は以下の通りです。外形は有名な2SA606/2SC959と同じです。

****以下、NECのデータシートから引用****

[2SJ19]
VGDO:-140V
VGSO:-30V
VDSX:140V
ID:100mA
IG:20mA
PT:800mW
Tj:150℃

[2SK69]
VGDO:140V
VGSO:30V
VDSX:-140V
ID:-100mA
IG:-20mA
PT:800mW
Tj:150℃

o全段直結OCL 50W(片チャンネル)までのステレオアンプドライブ用です。
o2SJ19とコンプリメンタリです。(2SK69のデータシートの場合)
o三極管特性を持ったJ-FETです。
o二次降伏現象は起こりません。
oキャリアーの蓄積効果がないのでスイッチング特性が優れています。
o温度特性が優れています。

*************

店頭で発売されていた期間は前出の2SJ18/2SK60や2SK63と比べるとかなり短く、2〜3年間ではないでしょうか?
それだけにネットオークション等での出品例も非常に少ない超レアなFETです。これまで約8年間見てきましたがこの石の出品回数は数回(片手で足りる)ではないでしょうか?

無線と実験での製作例としては窪田先生のオールバーティカルFETによるパワーアンプの作例があります。(1975年6月号)
初段:uPA50A、2段目差動アンプ:2SJ19、ドライバ:2SJ19/2SK69、終段2SJ20/2SK70というラインナップです。

ちなみに、この石の当時の販売価格はコンプリメンタリペアで1500円程度だったようです。

では、次回は今回の石の兄貴分である2SJ20/2SK70を紹介しましょう。

今後の掲載予定(写真付き)は以下の通りです。
2SJ20 /2SK70 (NEC)
       2SK75 (YAMAHA)
2SJ26 /2SK76 (YAMAHA)
2SJ26A/2SK76A(YAMAHA)
       2SK77 (YAMAHA)
2SJ24 /2SK78 (YAMAHA)
       2SK79 (SONY)
2SJ28 /2SK82 (SONY)
2SJ29 /2SK89 (HITACHI)
2SJ38 /2SK98 (YAMAHA)
2SK180(TOKIN)
2SK181(TOKIN)
2SK182(TOKIN)
2SK182E(TOKIN)
   


2008年3月 4日 (火)

縦型FET博物館:2SK63

2SK60と同時期に開発されたソニー製のメタルキャン型 縦型FETです。smile

先に紹介した2SJ18/2SK60の開発報告記事が1973年12月の無線と実験誌に掲載されていますが、そのときには小信号用V−FETは開発中として掲載されています。恐らくその時開発中だった縦型FETがこの2SK63だと思います。

2SJ18/2SK60を使用したソニーのアンプに使用されていると聞いていますが、確認はしていません。どなたかご存知の方、お教え頂けると嬉しいです。smile



と、書いておりましたが、無線と実験の記事を調べておりましたところ、ソニーのV−FETアンプTA−5650のイコライザに使用されているようです。(2008年3月15日追記)

ちなみに、1973年12月の無線と実験誌には、YAMAHAが開発中の三極管特性を持つパワーFETというグラビア記事も掲載されており、半導体ウェハー、パッケージの様子、カーブトレーサによる特性等も紹介されています。パワーFETの話題でもちきりであった当時の様子を伺い知ることができますね。smile

2SK63の価格ですが、1976年末頃には550円〜600円程度で販売されていたようです。

販売期間ですが、ニーズが少なかったのか割と長かったようです。今を思えば買っておけばよかったと。。。。shock

では、次回はNECの2SJ19/2SK69を紹介しましょう。

2008年2月29日 (金)

縦型FET博物館:2SJ18/2SK60


YAMAHA B-Iには2SK77という大きな縦型構造のパワーFETが使用されていることは、このブログをご覧の皆様はご存知のことでしょう。smile

縦型FETは1970年頃に東北大の西澤先生が開発された純国産の半導体です。smile

ちなみに、「V−FET」はこのFETが縦型構造であることを由来としてSONYが名付けたもので、SIT(静電誘導トランジスタ)が正式な名称だそうです。smile

縦型パワーFETは、数あるFETの中でも少数派で数える程の種類しか存在しません。このブログでその中のいくつかを紹介していきましょう。コンプリペアを2種類として数えた場合、手持ちだけでも20数種類ありますので写真付きで紹介したいと思います。smile

それでは、縦型FET博物館シリーズ第1回目で〜す。

なお、文章は後からも追記することがありますので、暇があったらもう一度見てみてください。

写真は、言わずと知れた、SONYの縦型FETです。lovely

このFETはSONY以外のメーカで使用された例を存じ上げませんので、もしご存知の方がいらっしゃいましたらお教えくださいね。

1974〜75年頃の無線と実験誌ではこのFETを使用したアンプの製作記事が盛んに掲載されていました。圧巻はK先生によるDCアンプシリーズで2段目の差動アンプにも2SJ18が使用されていたことです。かなり強引ですね。coldsweats02
恐らく当時は小信号用で高耐圧のPチャネルFETが無かったから仕方なく使われたのでしょう。coldsweats02

写真のFETには、「JAPAN」の文字が入っていますが、初期の2SJ18/2SK60には入っていませんでした。smile

この石の価格ですが、1975年頃の無線と実験誌を見てみるとコンプリペアで3000円前後で販売されています。それに対して、音が良いと言われる2SA649/2SD218のコンプリペアが何と900円で売られています。

ちなみに2000年頃までは、秋葉原のW通商さんで2SJ18のみですが1個500円で叩き売りされてました。せっせと買い込んで2SK60のみを海外から個人輸入してコンプリペアにしたものです。shock