2009年11月20日 (金)

レストア日記2009 連載開始♪

すっかり遅くなってしまいましたが、8月にお知らせしていたB-Iのレストア日記を「レストア日記2009」として開始したいと思います。

B-Ⅰは1974年の発売開始から既に35年が経過していますので、もう立派なビンテージオーディオ機器ですね。

他の35年経過したフツーのアンプと決定的に違うのは、日本の半導体アンプ史上、極めて大きな足跡を残したアンプだということでしょう。その証拠に国立科学博物館の産業遺産データベースにも登録されています。そのデータベースには、「それまでパワー増幅半導体素子としてトランジスタ位しか無かった時代に新しいパワー素子がオーディオ用として開発された事は画期的な事であった」と掲載されています。

このパワー増幅素子は前回記事で紹介した2SK77というSIT(ソニーはV-FETと称していました)で、通常のメタルキャン型パワートランジスタを2回り位も大型にした、3極管と似たような特性(不飽和特性など)を持つ素子です。ドレイン損失は200Wsign03もあります。

終段用素子だけでなく、ドライバ用中電力用素子や小信号増幅用のSITもほぼ同時にB-Ⅰのために開発されています。更には、回路までも新しい発想により開発された対称型回路です。

発売から35年も経過しますので、最近は正常に動作するB-Ⅰはますます少なくなり、このままでは本当に産業遺産としてデータベース上だけのものとなってしまうことは時間の問題です。(危機感coldsweats02

同時期にSONYからもSITを使用したアンプが発売されていますが、N型とP型のコンプリメンタリによる回路で、2~3組を並列に接続された構成です。

一方B-Ⅰは、N型のみのシングルエンドプッシュプル構成で150Wが得られる構成でペア取りも容易で、損失不足を補うためのパラ接続もされていないのでFETの並列接続による問題も回避できます。

ここ1~2年でB-Ⅰを2~3台、オリジナルを損なわない範囲で徹底的に新しい部品に交換してきました。

特に、夏まで連載の「お預かり日記」では、終段ケミコンとYAMAHAオリジナルの初段FETの交換により古くなったB-Ⅰを復活させたことをご紹介しましたが、B-Ⅰ発売当時の本来の音が蘇ったと言えるほど十分な効果が確認できたので、今回もそれを踏襲したいと思います。

次回は、改めてレストアの方針を整理して記載したいと思います。happy01

2009年10月16日 (金)

B-I 博物館2

さてさて今回は、

B-Iのレストアをやってる人や、B-Iに関する技術的なことを少しでも知っている人にとっては、宝物と言って良いようなものです。

だいたい想像どおりとは思いますが、そうです。B-Iの心臓部である終段のパワーFET素子である2SK77です。

もちろん、入手がほぼ絶望的と言えるheart01未使用新品heart01です。

それもハダカではありません。それらは、分厚いアクリルでしっかりと造られたケースに入れられていて、透明のアクリルのシャッターが付いてて中身が取り出せるようになっています。

では、公開~happy01

          Set_all

2SK77を中心としたYAMAHAのSITです。

使用されたアクリルは大変分厚く、がっちりとした造りのアクリルケースのサイドには、「YAMAHA」のロゴが自慢げに記されています。sign03

           Dsc07399

これらのセットには、マイカの絶縁シート、使用されるネジや絶縁ワッシャ、おまけにネジ止めするときに使用する圧着端子まで、全てオリジナルのものがFETの個数分揃っています。

2SK77は、同一ロット、同一ランクのものが4個、2個ずつアクリルケースに収められています。ロット番号は「6604」、ランクは「BK」です。

           

          Dsc07320_2 シャッター付きnote

分厚いアクリルのシャッターを開けると、shineぴかshineぴかshineの2SK77を取り出すことが出来ます。

          Dsc07324 表面

            Dsc07325 裏面 

          Dsc07326 横から                                    

          Dsc07327 端子用の穴

内部は発泡スチロールで、2つずつの穴が開けられています。2SK77の端子に合わせて開けられた様子からすると、専用ケースなのでしょう。

                                                                                

Dsc07316_2

また、3つ目のケースには2SK77が1個と、2SK75、2SJ24、2SK78、YJ-1200がそれぞれ2個づつ入れられています。

 

YAMAHAのロゴがついてて、ケースも非常に造りが良いです。

 

B-Iの販促用ディスプレイとして造られたんでしょうか。sign02

 

販促用ディスプレイが目的であれば、2SK77などはB-Iの保守用として使えない選別外品が入っている可能性もありますが、確認結果、全て正常に使用できそうです。lovely

Dsc07404

上からYJ-1200、2SK78A、2SJ24Aが2個ずつ見えます。2SJ24Aは印字が薄いため見えづらいです。

最初は、B-Iの修理用として軽い気持ちで入手しましたが、あまりに貴重なものなので、とても使えなくなってしまいした。

最近は、ネットオークションでB-Iが出品されることも少なくなりましたね。

B-Iは新しい国産素子であるSITを使用した画期的なアンプとして国立科学博物館産業技術史資料情報センターのページにも掲載されています。しかし、これらのアクセサリー類も大事にされることなく散逸してしまったものも多いでしょう。

今後も大事にしていきたいものです。

最後に、YAMAHAオリジナルのFETデータシート原本と、B-I用の素子ではありませんが、ある方から譲っていただいた2SJ26/2SK76の大変貴重な未使用新品を友情出演させて頂きます。

           Dsc07587

         Dsc07589 コピーじゃないよheart02

       note友情出演 2SJ26/2SK76 オリジナル新品note

           Dsc07586

           Dsc07585

 

B-I博物館 完

2009年10月 3日 (土)

縦型FET博物館:2SJ28/2SK82

久しぶりの縦型FET博物館です。

今回は、SONYのパワーFET第二弾の2SJ28/2SK82のご紹介です。

あまり有名な縦型FETではありません。

SONYの歴史的アンプに使用されていることを知ってる人もさほど多くはないと思います。

アナログ増幅器はAB級にしろB級にしろ、一定の電力が無駄となって熱に変換されて放熱されています。最近はスイッチングアンプと称してD級増幅アンプが普及しつつありますが、その先駆けとなったのが1977年にSONYから発表されたTA-N88というアンプです。薄さ80mm程度の筐体で片チャンネル250Wを出すことができました。電源もスイッチング電源です。

このスイッチングアンプに採用されていたのがここで紹介する2SJ28/2SK82という縦型FETです。

        Dsc02936 

規格は良く分かりませんが、あるページによるとVDDが240V、ドレイン損失は95Wもあるようですので、普通のアナログ式パワーアンプでも使いやすいと思われます。

この石は、1998年頃だったか○松通商にふらっと立ち寄ったところ、コンプリメンタリであるかどうかも全く書かれず、縦型FETであることも書かれずに、大量に販売されていました。

はっきりとは覚えてませんが、1個1500円~2000円くらいだったかと思います。どんなFETか全く分からなかったので、買って帰りすぐに測定して不飽和特性であることを確認した次第です。

半導体メーカは、通常はディスコンと同時に在庫半導体を全て潰すはずですので、恐らく、どこかのセットメーカーかディーラーに残っていた分の放出品だと思います。それが何らかのルートで○松通商に回ってきたのでしょう。

上記を除いて、この2SJ28/2SK82がショップで販売されたことは無いと思います。

2009年9月28日 (月)

B-I 博物館1

私の部屋の一角にB-I博物館があります。sign02

えっ、見たい?見たい?   見てみたぃ~ ?

博物館とは言ってもそんな皆さんが想像するような、空調の効いた部屋の中で綺麗に磨かれたガラスケースの中に入った新品ピカピカ未使用のB-Iが鎮座してたりとか、そんな立派なもんじゃ無いですよ~。ごめんなさ~い。

未使用ではないものの、ほぼそれに近い完璧とも言えるような保存状態のB-Iについては、このブログの2007年7月21日にB−I 永久保存機として紹介したとおりです。

このB-I、ジャンクとして安価scissorsに入手したのですが、外観の傷なども殆ど無く、特に大きな異常もありませんでしたので、各部の調整をして稼動状態となりました。happy01

Front

Dsc02148

Dsc07474

背面にコンセントが付いた貴重な初期バージョンのB-Iです。

検査票が何故か当初から付いていません。剥がした跡もありません。

Dsc03359

端子は磨いてもいないのにピカピカですshine

ビニールでできたスイッチのストッパーもビンテージ品にしては高い透明度を保ってますheart01

Dsc01972

このB-Iで特筆すべきなのはその中身です。入手時点からほとんどホコリが内部にたまっておらず、全ての部品がピカピカでした。(写真を拡大してみてください)

ドライバ・終段と電源のセクションを仕切っている鉄板も錆びも無く大変キレイでしたので、その鉄板に部品が若干写り込んでいるのがお分かりと思います。

常時高熱に晒されて一番劣化(容量抜け)しやすいケミコンは、矢張り若干容量が抜けてましたので、一旦最新のものにしました。(上の写真)

しかし、後日オリジナルと同一ケミコンで容量抜けが無いものと交換しました。(下の写真) 規定を上回る約11μFの容量がありますが、劣化は時間の問題でしょう。

これで全ての部品がオリジナルとなっています。もちろん、音が出せる状態です。scissors

Dsc07482

Dsc07483

ホコリも全くありません。入手時から掃除はしていないのですが。。。。

もちろん、上の写真のB-Iは今も永久保存機として大切に大切に保管してますが、

今回の本題は、B-Iのアクセサリー(オプション)の紹介です。

B-Iのオプションとして有名なのはUC-Iですね。持ってる方も多いと思いますし、オークションで単品で出品されるケースも時々あります。もちろん、B-Iよりも数は少ないので貴重でしょう。

下の写真は、傷もほとんど無く大変美品のUC-Iです。入手した時は、内部のウレタンのスポンジがぼろぼろに劣化してたので、その部分だけ交換しました。これも永久保存機ですので、それ以上は、あえて手を加えてません。もちろん、正常動作品ですヨ。 happy01

Dsc07435

以下にご紹介するのは、UC-Iより更に貴重なものです。 国内にどれくらい残っているであろうかと思われる逸品ですsign03

B-Iの取説にはアクセサリーが写真付きで紹介されているので、取説を持っている方はお分かりと思いますが、UC-Iが有線のリモートコントローラであることをご存知の方は案外少ないかもしれませんね。

UC-Iを有線リモコンとして使用する場合に使用するアクセサリーで、型番はRU-Iです。 このアクセサリーは、3点の部品がセットになったものですので、RU-Iという名称のついた機器があるわけではありません。

B-Iの取説でRU-Iが紹介されているページを紹介します。

Dsc07442 Dsc07445

先ずは3点のうちの1点目、「延長コード」です。

UC-IをB-Iから取り外してリモコンとして使用する場合には、延長コードでB-I本体とUC-Iを接続します。下は、その延長コードで5mの長さがあります。

Dsc07446

B-Iのフィルタアンプ出力が低インピーダンス(300Ω)となっているのは、この延長コードの長さを考慮して設計されているためなのです。

写真は、色違いの2種類のケーブルが写っていますが、もちろんRU-Iに含まれるのは1本です。

取説では、グレーのものが写っていますが、どちらもYAMAHAオリジナルのものです。このケーブルについてはまた別の機会に紹介しましょう。

次の2点目は、「Aパネル」です。

UC-IをリモコンとしてB-I本体を遠隔制御する場合、ボリュームの付いた元のシルバーパネルを取り外し、延長コードを接続しますが、そのままだと、見た目が大変不恰好になります。coldsweats01

ブラックの本体にシルバーのパネルがあることはデザイン上大変重要なことがわかりますネ。happy01

そこで、UC-Iをリモコンとして使用する場合にこのAパネルが活きてきます。

下にAパネルを装着しないで延長コードを接続した写真と、Aパネルを装着して延長コードを接続した写真を掲載します。Aパネルが有ると引き締まります。

Photo 延長コードをそのまま接続

Photo_2 Aパネルを装着

なぜAパネルというかはわかりません。アクセサリーパネルのことですかね??

A パネルを接写

次の写真は更に現存するのは少ないと思われるものです。

もちろん、これもRU-Iに含まれる部品です。

Uci

もうおわかりですね。取説の写真にも写っていますが、UC-I専用のスタンドです。

素材は木でUC-Iに合わせて黒にペイントされています。

もちろん、RU-Iに含まれている部品なのですが、木製の厚手の板を加工しただけのものですので捨ててしまった方が多いのではないでしょうか?

次のようにして使用します。

Uci_2 UC-Iをスタンドに乗せた姿

Uci_3 延長ケーブルの接続(床には干渉しません)

最後の写真は、B-Iと接続した姿です。B-Iの取説の写真と似せて撮りました。

Biuci

UC-IはB-Iの台数より少ないですし、ほとんどの方はB-Iにセットしたまま使用されているでしょうから、このようなオプション(RU-I)は不要です。従って、RU-Iは市場に出回った数も非常に少ないオプション品ではないでしょうか?

ところで、現在も上の写真のような形態で使用されている方はどれだけいるのでしょうね。

次回の博物館2では、今回ご紹介したものより更に貴重なB-Iオリジナル品をご紹介します。 極めて極めて入手が困難な逸品デスsign03

お楽しみにsign01

2009年9月26日 (土)

B-I お預かり日記12  最終回

今回、お預かりしたB-Iが、当初歪率が悪かった直接の原因としては、

one入力回路の配線引き回し方法

two電源の配線に近接していたこと

three製造当初から配線が接続ミスされていたこと

four初段のFET(YJ1200)の劣化

結果からさかのぼると、上記の4点だと思います。3番目と4番目は仕方ないとしても、1番目と2番目については、私たちアマチュアが改造する時に最も気をつけなければならないところですね。

メーカが選定したオリジナルパーツや配線材を高級品に替えたりするのは、とっても楽しみなことの一つでもあります。

しかし、今回は結論から言えばそれが仇になってしまったケースです。しかし、今回のことを体験しなかったら、私も間違いなく同じミスをしたでしょう。

入力基板を見るとノイズを拾わないように、また、クロストークが発生しないようにプリントパターンが描かれています。逆に言えば、そこまでしないとノイズなどの影響を受けてしまうということなんでしょうね。

回路だけでなく、制振効果を狙った鉛板の貼り付けなどをされている方もいらっしゃると思いますが、これも放熱に影響を及ぼす場合もあり要注意です。

市販のアンプに手を入れるのは楽しいものですが、物理的、電気的ストレスを掛けない範囲で楽しまなければならないことを今回は学んだような気がします。

それさえ守れば、あとは音の変化など、改造を思う存分楽しむことができると思います。happy01

ただし、自己責任でネsign03

改造後にメーカのサービスに泣きついてはいけませんsweat01

B-Iお預かり日記 完

2009年9月19日 (土)

B-I お預かり日記11 楽しい測定♪

懸案は全て取り去りました。

さぁ、測定です。heart02

いつも測定の時はそうなんですが、自分が身体測定を受けるような感じがします。

調子が悪いところがあると、なんだか、再検査の通知を受けたような気分になってしまい、落ち込むんです。coldsweats02

測定の前には、再度BIASとP-Pバランスを調整しますが、ここがB-Iの歪率特性を良くも悪くもします。要するに腕の見せ所ですね。他の調整に比べて時間もかかります。

では、早速調整結果を発表しまぁすsign03

          No25662

上の特性グラフの青線が調整後のものです。低出力域(0.02W~1W)の歪率が大幅に改善したのが分かると思います。

B-Iの特性では、10KHzあたりが最も悪いので、他の周波数ではこれよりもっと良い値となります。

左チャンネルの1KHz,1Wの場合は0.006%、

右チャンネルの100Hz,2Wの場合は0.002%台

の大変素晴らしい結果となりました。

今まで修理・レストアしたB-Iの中で本機が最も良い歪率特性となりました。

修理完了した直後に測定した時は、どうなるやらと思ったものですが、後から振り返ると案外基本的な部分にその原因があることが分かりました。

では、次回はお預かり日記最終回です。

2009年9月13日 (日)

部品の頒布要望はご勘弁お願いいたします

ここのブログをご覧になられている方の中には、部品名を検索してこちらに辿り着いた方もいらっしゃるかと思います。

バイポーラトランジスタやダイオード、ケミコンや抵抗類については市販品でもまだなんとか代替え品がありますが、YAMAHAのオリジナルFETは非常に入手困難で、当方も入手に大変苦労をいたしております。crying

たった1箇所の修理のために不動のB-Iをオークションで入手せざるを得ないこともあります。

もし該当の部品だけ買えばプレミアが付いても数千円で済むものを止む無く大枚叩いて落札せざるを得なかったこともあります。

以前もありましたが、つい先日も部品を分けて欲しいという方からコメントを頂きました。お気持ちは本当に痛過ぎるほどわかります。

しかし、これらのオリジナル部品のほとんどは手持ちが本当にないか、いつ不動になるか分からない自分のB-Iの保守用として最低限持っているだけです。

状況をご理解いただき、部品を分けて欲しいというコメントや、入手先の問い合わせは、ご遠慮お願いいたします。think

部品の頒布がこのブログの目的ではありませんので、このようなコメントが多い場合は、やむをえずブログを閉鎖することも検討したいと思います。

申し訳ございませんが、よろしくご理解の程お願い申し上げます。

2SK75,2SK76,2SK77,2SK78,2SK98,2SJ23,2SJ24,2SJ26,2SJ38,YJ1200,LJ13,LK15,2SJ18,2SJ19,2SJ20,2SJ28,2SK60,2SK63,2SK69,2SK70,2SK82

2009年9月10日 (木)

B-I お預かり日記10 YAMAHAさんっ!!

これで、ほぼ問題なく動作するようになったはずです。wink

お気に入りの入力用フィルムコンは使えなくなりましたが、懸案が解消し、ちょっぴりすっきりした気分になりました。

で、相変わらず取り付けにくい入力基板を取り付けます。crying

取り付け後、シールド線などの配線を取り外し前の写真を見ながら半田付けします。

あっ、あれっsign02

おいおいangry、 YAMAHAさんっsign03sign03sign03sign03sign03sign03sign03

そ、そりゃいかんでしょ。dash いかん、いかん。dash そりゃまずい。

ちょっと、取り乱しちゃいました。coldsweats02

冷静になって説明します。

この入力基板ですが、アースポイントとしては、

one入力端子用のアースポイント

two金属筐体と入力基板上のスイッチの金属部分を接続するためのアースポイント

以上の2点があるんです。

金属筐体からのアース配線は基板上のスイッチ金属カバーからの端子に接続されているはずですが、

なんと、これが入力端子のアースに接続されているのです。本来接続されるべきアース端子は半田の表面が酸化していたので、製造当初からそうなっていたみたいです。sad

          Dsc07425

           Dsc07495

入力端子のアースは、同基板上の本来の端子から1点アースされていますが、上記の端子から背面のアース端子に接続されているということは、2点アースとなって、ループができるということです。これではNGですね。 歪率悪化、ボディエフェクトが発生する原因が判明しました。

正しい端子に接続して全て完了です。

何はともあれ、これで大丈夫でしょう。

さて、歪率の測定結果を紹介したいと思いますが、それは次回のお楽しみnote

2009年9月 2日 (水)

B-I お預かり日記9 またまた問題発覚!!

測定しながら、いろいろといじってましたが、その際に思いもかけぬ新たな問題が発覚してしまいました。

その正体は、 sign03クロストークsign03

ありそうで今までになかった問題です。大きな入力を入れるともう片チャンネルからも出力があるのです。左右の電力レベルの差は30dB程度です。ということは、100Wの出力の場合はもう片チャンネルから0.1W程度が出力されるということになります。

ん~、なんでだろうと思いつつ、フィルムコンのあたりを何気なく見てたところ、

ははぁ~ん。なるほど。

再度フィルムコン付近の写真を掲載します。

          Dsc07423

フィルムコンの外皮は特にシールドなどはされていません。ということは、左右チャンネルのフィルムコンがこれだけ近接しているということは、かなりの容量で左右チャンネルが結合されていると考えてよさそうです。

更には、フィルムコンの本体だけでなく、フィルムコンまでの左右チャンネルの配線も10~15cmほど近接した状態です。

ということは、コレがクロストークの原因のようです。

もうこうなったら大きいフィルムコンは諦めた方が良さそうです。

止むを得ないので、ご本人に確認して代替えのフィルムコンデンサを入力基板上に取り付けることとしました。

ついでに、パターンがあちこち切れていたりしましたので、ついでに補強もしておきました。(下の写真)

          Dsc07492

それにしても弱い基板です。これまでも幾度と無く補修をしてきました。B-Iの弱点の一つですね。

では、次回をお楽しみに~。

2009年8月29日 (土)

B-I お預かり日記8 基本に立ち返って

さっそく、本題に入ります。

YJ-1200を交換したことで図らずも高出力域の歪率をだいぶ改善することができましたが、低出力域はほとんど改善していません。

他に原因があるということです。

基本に立ち返って、配線の引き回しを中心に改造されている部分を確認してみます。

重たいB-Iを後ろに前にしたり、ひっくり返したりして、怪しそうなところを目視eyeで確認していきます。

歪率を測定しながら、背面に手を近づけたり遠ざけたりしたところ、歪率が大幅に変化するではありませんかっ!up いわゆるボディエフェクトです。

入力の両極性電解コンデンサをフィルムコンに替えてあるのですが、どうやらこのあたりが怪しそうbomb なことが分かりました。

ただ、それだけでは歪率悪化の原因は分かりません。

そうそう、歪の波形を見てみよう。

オーディオアナライザのモニタ出力にオシロを接続し、歪率測定モードにすると歪波形を見ることができます。

ところどころ、波形が高くなっている部分があり、その周期は電源周波数と一致するようです。pout

どうやら電源ノイズが重畳しているようですね。wobbly

このフィルムコンは大きいため、基板には乗せることができず、大きくはみ出して空いているスペースに収めてあります。coldsweats02 (下の写真)

       Dsc07423

フィルムコンのすぐそばには電源用ヒューズがあります。間隔は空いておらず、電源ヒューズケースにフィルムコンの外皮が接触しています。 この接触による静電容量による結合、および電源ケーブルからの電磁誘導は避けられないでしょう。

ということは、この配置が原因のようです。flair

このフィルムコンを何とか基板近くに持って来れないか考えましたが、相当無理があるようです。

ちょっとこれは余談ですが、同じB-Iでも

sun電源ヒューズが入力基板から遠いタイプ (背面にコンセントがある前期型

cloud電源ヒューズが入力基板から近いタイプ (背面にコンセントが無い後期型

があります。

今回の経験からすると、電源からの悪影響に関しては前期型B-Iの方が有利なのかもしれませんね。

歪率悪化の原因は分かったのですが、またまた問題が.....    さてどうしよう。

続きは次回のお楽しみということで。