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2009年5月

2009年5月31日 (日)

B-I お預かり日記2 電圧が出ないよ~

さて、懸案の2SC1577を新品に交換しましたので、気を取り直して3枚の電源基板と2SC1577が取り付けてある電源用トランジスタユニット(放熱器付き)を実装します。happy01

Dsc07466 全て新品でキレイheart02

もちろん、ドライバ基板と終段の2SK77は実装しません。

それから、全ての電源の動作状況確認から行いますが、元々故障していた機体ではないので、すんなりと行くかと思いきや・・・

そうは問屋が卸してくれなかったのであります。shock

-200V,+40V,+25Vは正常に電圧が出て調整もちゃんとできるのですが、-25Vの電源が正常に動作しません。

調整用の半固定を動かすと若干電圧は変わりますが、-29V程度で-25Vに調整ができません。
また、時々-40V程度になったり元の電圧に戻ったりで非常に不安定です。weep

ん~、またここで悩みます。sweat01

で、改めて回路図も見てみます。トランジスタは新しいタイプのものに交換されています。

あっ、あれっ、 なんで2SC1815が付いてんの??????

その場所は2SA561のはず、あのシルクハット型のいにしえのトランジスタのはずなんです。

PNPトランジスタが必要な部分でNPNトランジスタが付いていたら動くはずがありません。

この場所downwardrightdownwardrightdownwardrightのトランジスタですねん。

Dsc07463

この場所に2SC1815が鎮座されておりました。写真は交換後の2SA561です。オリジナルと同じシルクハット型の2SA561の手持ちがありますので、交換しました。

さぁ~て、こんどは大丈夫かなぁ sign02 sign02 sign02

2009年5月20日 (水)

B-I お預かり日記1 開けてびっくり

昨年、私のお友達からB-Iの調整依頼を受けました。

その方は、本当にB-Iが好きheart01な方です。

また、B-I以外のいろんな情報交換もさせて頂き大変お世話になっている方でもあります。happy01

そのB-I、トランジスタやコンデンサ、また抵抗も新品newに交換したそうです。

更に、基板の清掃なども行ったそうです。

この依頼を受けた時は、別のB-Iの整備依頼を受けていたので、そちらが完了してから取り掛かるお約束をしました。think

そのお約束から数ヵ月後、ようやく取り掛かることができました。

で、送って頂いたのが写真のB-Iです。

お預かりしたものですので、少々ぼかしを入れさせていただくことについてご了承ください。写真掲載はお友達の承認済みです。

ケミコンカバーに若干傷があるものの、綺麗なB-Iです。happy01

Front

ボンネットを開けてびっくり。事前に聞いていた通り、ほとんど全てのトランジスタ、コンデンサ、抵抗が新品に交換されています。

Dsc07415

とりあえず、2SK77ユニットを取り外し、テスタで簡単なチェックを行い、素子の不具合(ショートや開放など)が無いことを確認します。

また、多くの素子を新品に交換してありますので、交換の際の定数ミスが無いか、新品のトランジスタも含めて不良トランジスタが無いかも確認が必要です。とりあえず、電源入れる前に基板を取り外し、目視やテスタで分かる範囲でチェックします。

テスタでトランジスタをチェックしてると、ありゃりゃ、-200V電源用の2SC1577の値が ちとおかしいangry

B-E間の逆方向であれば通常は抵抗値は無限大を示すはずなのですが、数十kΩを示します。wobbly

ご本人に確認したところ新品newだそうです。

使えるとは思いますが、大事な-200V電源部分ですし、ちょっと気味が悪いので、交換することにしました。

これで安心と思いきや、、、、、、danger

つづく。crying

2009年5月13日 (水)

貴重なYJ-1200を入手!! その4

B-Iは終段を含めて4段構成の増幅回路からなるアンプとなっています。

当時のFETのgmが低いためにそのくらいしないと、負帰還分も含めて終段をドライブするために必要な利得が得られなかったんでしょうね。

初段を見ると負荷抵抗が33kΩとなっています。YJ-1200のgmを2mSとすると36dB(60倍)程度の電圧利得となります。一方、2,3段目はYAMAHAの資料によると20dB(10倍)前後の利得のようです。

初段のFETの利得が他の段より大きければ劣化の影響は他段のFETの劣化より影響度が大きいと考えられますし、B-Iの音を決定付ける部分であると思います。sweat02 

それが、初段のYJ-1200を探していた一番の理由です。

なんてったて、30年以上の年月が経過していますから劣化しても仕方ない。coldsweats02

1~2mS程度のgmで耐圧が50V程度であれば代替え可能なFETはありますが、音質への影響も大きいと思われるので、どうしてもオリジナルFETにこだわりたい部分なのです。happy01

これはB-Iに限った事ではなくて、どんなアンプでも初段の影響が一番大きいでしょう。大抵の場合は初段で利得を稼ぐので、初段の劣化の影響が大きくなるってことです。sad 

単純に利得を稼ぎたいのであればバイポーラトランジスタの方が良いはずですが、入力側にコンデンサを入れなければならず直結アンプとならないので敬遠されているんですね。

当時であれば2SK43などのgmが大きいFETもあったはずですが、B-I内部の実装環境の変化(温度とか)に耐えるためにも特性の揃ったデュアルFETが必要だったのだと思います。それらの要件を満たす適当なデュアルFETがなかったので自社開発したんでしょうね。

ちなみに、C-Iでは多くの2SK43が使用されています。また、B-3では2SK100という高gmのデュアルFETが使用されています。

2sk43inc1

C-Iの基板です。頭に色が付いている石が2SK43です。

2sk100

YAMAHAから10年ほど前に購入した2SK100です。

B-Iは、バイポーラトランジスタが主流の時期にオールFET、それも全段直結回路とするために回路まで新たな思想で設計されたアンプです。それも全て自社開発のFETで。

そうそう、同時期にオールFETアンプに挑戦された方がいらっしゃいます。現在もMJ誌の執筆をされている金田先生ですね。DCアンプシリーズNo.10に発表されています。

なんとそのアンプ、初段と2段目が2SK30A-GR。3段目差動アンプ用とドライバ段用に耐圧が高く適当な許容損失を持つFETが無かったので縦型FETの2SJ18/2SK60が使われています。本来は電力増幅用なので入力容量も大きく随分と乱暴な使い方ですが、PDが1W~数W級の適当な素子が無かったので仕方なく採用されたのでしょう。

そういったチャレンジ精神にはいつも敬服させられます。catface

話がまたまた逸れてしまいました。sweat01

では、次回以降は、お友達からお預かりしたB-Iの修理・調整について数回のシリーズ「B-Iお預かり日記」を書きたいと思います。

お楽しみに。happy01

2009年5月 9日 (土)

毎年恒例のGWスキー♪

皆さん、ゴールデンウィークは如何過ごされましたか??

私はB-Iの修理・レストアを毎日毎日、朝から晩まで・・・・・ coldsweats02

んなわけ無いですよ。punchannoy  仕事と大好きなB-Iのことは忘れて、家族と一緒にしっかりと別の楽しみを味わってきました。car

でも俗に言われる家族サービスではないですよ。「家族サービス」って言葉は正直言って嫌いなんです。bleah 父親が特別好きでもないことを奥さんや子供のために無理にお膳立てしてやっているようなイメージで。pout

我が家は、家族全員が大好きなスキーを楽しんできました。note

もちろん、楽しみはスキーだけではなくて、いつもお世話になっている民宿の皆さんや、常連の皆さんとお会いしてbeerを飲みながら世間話をすることも楽しいものです。

それに加えて毎日温泉spa三昧note

それにしても今年は、高速道路料金が最大1,000円の影響でいつもの宿への到着が大幅に遅れてしまい。。。。片道1100kmの行程は疲れたぁweep

個人的には、高速料金10,000円でもいいので渋滞が無い方がいいかなと。。。

肝心のスキーですが、3日間滑ることができました。happy01

まだまだこの時期でも雪は十分にあるんですよぉ。good 山頂は標高1,600mくらいで、積雪は1m近くはあります。それでも例年より1mは少ないんです。

Dsc00913 Dsc00914

下の写真の手前の山の奥のほうに薄っすらと山が見えますが、その山の向こうが奥志賀の焼額山になります。また、薄っすらと見える山の右側がなだらかな傾斜となっていますが、そこがカヤの平でしょう。

スキー場の山頂には、東電の信濃川電力所管内のマイクロ中継所があります。(元無線屋としてはついつい見てしまいます) 恐らく無人の発変電所の監視・制御、保安通信用でしょう。(電力会社には監視・制御用通信網として通信事業者に頼らない自前の通信網を持つことが義務付けられています)

Dsc00924

北向き、南向き、東向き、北東向きのアンテナがあります。南向きは焼額山方面、北向きは菱ヶ岳方面、東向きは方角としては越後湯沢方面のようです。北東向きは???? 周波数帯はCバンド(4~8GHz)かな?

北向きだけ、同じ向きのアンテナが上下2面ありますが、スペースダイバーシティを構成しているのでしょう。北向きは田んぼが多いので田植え時期のフェージングの影響軽減のためかな。な~んて、勝手な想像です。

ちなみに、パラボラアンテナの直径からは周波数は推測できません。

直径が大きいほどビームの幅が小さくなり指向性が鋭く利得が高いアンテナとなります。

では、次回は本題に戻りましょう。happy01

2009年5月 6日 (水)

貴重なYJ-1200を入手!! その3

IDSSを測定してみました。ほとんどが3mA台で、一部2mA台のものと4mA台の石があります。

この石はデュアルタイプなので2個のFETの特性が揃っている必要があります。

もちろんチェックしました。結果、思った以上にとっても良く揃っています。happy01 

悪いものでも3%の誤差ですが、多くは2%以下に収まってます。高いCMRRとなるように2個のFETの特性差が一定の基準以上のものは廃棄したのでしょう。価格が高いはずです。dollar

ちなみに、YJ-1200のEIAJ登録名は2SK74です。

YAMAHA発行のYJ-1200(2SK74)規格表を以下に掲載します。海外のサイトとかで、写真を勝手に使用されているようなので、申し訳ありませんが複製不可の文字を入れさせていただきます。

Yj1200_data_2

これは、なんとYAMAHAのオリジナル原本です。

B-Iを通じて知り合い、いつも情報交換させて頂いているお友達から特別に譲っていただきました。お友達のAさん、この場を借りてお礼を申し上げます。

とても貴重な品なので、当方のB-I関連収蔵庫にて大切に保管しています。

終段の2SK77もずっと探し続けていますが、次に探し続けていた石がこのYJ-1200ナノデス。heart01 なぜ、YJ-1200をずっと探していたかというと、、、、

至極普通の理由なんですが。。。。 それは次回ネ。

2009年5月 1日 (金)

貴重なYJ-1200を入手!! その2

前の記事ではYJ-1200の表面をお見せしましたので、今回は裏をお見せしましょう。happy01

送られてきたものを見ると裏の封が白いものと緑のものがあります。ケースに接続された7本目の足はB-Iでは不要なので全て切られています。 

Yj1200_11_2

今回購入分は全て6本足でしたが、7本足のものも存在しており、当方もそれを数本所有してます。この7本目の足が切られていないYJ-1200は、C-Iで使用されます。

Yj1200_bottom7 7本足のYJ-1200

この裏の封止部分の色ですが、

ロット番号が47で始まるものが白で、48で始まるものが緑です。

どうやら頭の4が製造年を表しているようで、1974年製造だと思われます。(勝手な想像ですが)

中には4Zで始まるものがあります。Zって?? ひょっとすると、缶詰?のように、この部分が製造月の表示で、1974年12月製造ってことかな?

ところで、YAMAHAの取扱い説明書の記載によれば、「IDSS、gmなどのよく揃ったペアFET2個をワンパッケージに入れ....」と書いてあります。book

それだけ読むと、1つのパッケージに独立したFET素子を2個マウントされていると解釈できますが、本当にそうなのかどうしても確かめたくなってきました。eye

そこで、まだ動作するものの、訳ありのYJ-1200が1個ありますので思い切ってハダカにしてみました。coldsweats01

Yj1200_open

右側が左側のYJ-1200を開いた写真です。

2SK77と違い、YJ-1200のチップはあまりにも小さくて、肉眼では良く見えません。

チップの大きさですが、長方形で長辺が約1mm、短辺が約0.8mmといったところです。

なんとか見る手段が無いか考えてたところ、我が家の小学生の子供が購読している自宅学習用テキストに、昨夏の付録として観察用のルーペが付いてきてたのを思い出しました。flair

コレdownwardright コレdownwardright コレdownwardright

Photo

右側の黄色い部分を押すとライトが光ります。

ちゃっちくて、頼りなさげなルーペですなぁ、、、、、、でも驚きの結果がimpact

じゃじゃーんsign01 裸になったYJ-1200を初コウカーイsign03

Yj1200_chip 

こんな感じ。結構びっくりでしょ。 文字はPhotoshopで入れました。

こんなにくっきり大きく、また写真も撮れるなんて思ってもみませんでした。

思わずいろんなものを拡大して見てみました。新聞の写真が点々で出来ているのもはっきりと分かります。 

で、余談はそのくらいにして、

これを見るとモノリシック形の複合FETということが分かりますね。YAMAHAは周囲温度変化も含めてあらゆる環境下でCMRR(同相信号除去比と言い、差動アンプでは大きい程良い)を大きくするためには、このタイプの初段FETが必要と判断したんでしょう。

すみません。今回は測定結果を掲載する予定でしたが、YJ-1200を裸にしてしまい、急に記事にしたくなったので予定を変更しました。catface

では、次回に測定結果(IDSSのばらつき)を掲載します。happy01