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2009年2月

2009年2月24日 (火)

縦型FET博物館:2SK77

さて、真打 2SK77の登場です。

このページをご覧になられている方はご存知の方も多いと思いますが、MJ誌2009年3月号に詳しく紹介されていますので、そちらもご覧になられると良いかと思います。

なぜ、NチャネルFETをシングルプッシュプルにしたかという理由も記載されていましたが、その理由はとても説得力がありました。

本ブログでは少し変わった切り口で2SK77について記述してみたいと思います。

上記のMJ誌2009年3月号には書いてなかったことですが、無線と実験誌1974年6月号にB-Iのプロトタイプの紹介記事があるのですが、そこでは、「シングルプッシュプル150WというのはパワーFETの設計に入る時からの基本的考え」 と、記述されています。

驚いたことに、最終段の構成と出力が決まった上で素子を開発したということになります。こんなことは最近では聞かないですね。

それにしても耐圧と許容損失が大きいためパラ接続のためのペア取りが不必要というのは大きなメリットだと思います。

ところで、2SK77は何個製造されたんでしょうねぇ??

今まで、B-Iを10数台見てきましたが、その製造番号は、

・1000番台以降しか見たことが無い。

・4000番台以降を見たことが無い。

仮に3桁以下の製造番号が無くて3000番台までだとすると、多くてもたったの3000台程度ということになってしまいます。

すると、1台に4個使用されていますので、製品に使われたのが12000個。保守用としてサービス拠点に配布されたのががどのくらいあるか全く不明ですが、仮に3台に1台の割合でFETが壊れると想定されたとすると4000個が保守用となります。

とすると、16000個になりますね。半導体素子の製造個数としてはかなり少ないのではないでしょうか?

それと、製造コストが非常に高かったという話も聞きます。

当時の写真を見ると、2SK77製造時の半導体ウエハーの直径は約2インチのようです。そのウエハー上に一辺7mmの2SK77の有効ペレットを21個見ることができます。 とっても少ないですね。

現在は良く知りませんがウエハーの直径は12インチ以上はあると聞きます。1枚のウエハーから取れるペレットの数も桁違いに多いでしょう。また、製造のためのクリーンルームの塵等の数も当時と比較すると桁違いに少ないでしょう。

大電力を制御できる大きなペレットを、限られた条件の中で製造せねばならないので歩留まりは相当に悪かったものと思います。おまけに、上記の通り数が出ないし、第三者への販売もされない。 それは即、製造コストに直結してしまいますね。gawk

2sk77_data

以下、未使用の2SK77、使用済み取り外し2SK77を4個、「2SK77を解剖スル」でも紹介した中を開いた2SK77の写真です。

2sk771 2sk772

2sk773

製作記事で取り上げられたケースですが、過去に1度あるようです。

1976年の電波科学誌に、MJ誌の執筆者でもある窪田先生が2SK77 A級シングル30Wのアンプを発表されています。「余りにも裸特性が良いので、NO-NFBで鳴らした。立ち上がりの鋭いダイナミックなサウンドであり、大変荒っぽい鳴り方だけれども、ソリッドステートのNO-NFBアンプを聞いたのは初めて」と感想を述べられています。

このアンプ、初段が2SK74差動、2段目が2SK78差動、最終段が2SK77のA級シングルというオールYAMAHA製FETでの構成です。ちなみに2SK74はYJ-1200と同じです。

さて、このFETの市販ですが、ショップ等では販売はされなかったのではないでしょうか?

私の知る限りでは、5~6年前にK総業で特価品として2SK77、2SK75、2SJ24が販売されていました。

価格ですが、私が2SK77を購入した時は1個2700円、2SK75が1300円、2SJ24が700円でした。 もうこんなに安価に購入できるチャンスはないでしょうね。crying

2009年2月22日 (日)

ケミコン交換へのチャレンジ5 さあ組み立て

ご無沙汰してます。 久々の投稿になってしまいました。

2ヶ月間のブランクがありましたが、引き続いてケミコンユニットの製作についての紹介です。

左右チャンネルのケミコンユニットをガラスエポキシ基板に作ります。ただし、この2つのユニットのケミコンの配置を考慮しないとケミコンの頭がぶつかって組み合わせることができませんので、ちょっと注意が必要です。

Dsc04783 Dsc04785

上記のユニットの基板面を向かい合わせ(下の写真)、ベークの基台にネジ止めします。

Dsc04781 Dsc04786

最後の写真はまだ配線を半田付けしてませんが、半田付けしたら完成です。

ちょっと不恰好ですが、これで何とかB-Iのケミコンスペースへ収めることができます。