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2006年7月

2006年7月 8日 (土)

B−1の保守を支えるスペアパーツ群

B−1に限らず既に製造から30年以上も経過する機器をメンテナンスするためにはスペアパーツの確保が必須です。

写真は現在私が保守用に持っているパーツです(抵抗やコンデンサを除く)
これ以外に動作可能状態の電源基板が3枚1セットあります。

なお、写真の右下に写っているのはB−1調整のための自作の冶具です。これ1つに電源とバイアスのテストポイント、サーマルプロテクタバイパス、ダミー抵抗が含まれていますので調整が簡単です。また、電源電圧が簡易検出できるように約80V以上で赤または緑のLEDが表示されるようになっています。この冶具のおかげで安全かつ確実に調整できるようになりました。現在製作中なのは、バイアス電流とバランス電圧が一度に表示できる冶具です。あと、欲しいのは電源基板のエクステンション(延長基板)ですかね。

それで、スペアパーツですが、
新品で揃えられるものは極力揃えるようにしています。そのためには海外からの買い付けも行います。それでも無理なものはジャンク品を入手するか、同等品を使うしかありません。

海外からの買い付けにはリスクを伴います。今はネットで簡単に検索できますが、それが落とし穴です。2SK77を見つけて喜んで注文したら3SK77だったりってこともありました。パーツには頭の2を取ってSK77とか表示してあるものだから海外の人は間違うんでしょうね。coldsweats02
それ以降はメール等で細かい部分まで確認して購入するようにしています。大変ですが国内で入手できない部品も入手できることがあるのは魅力ですね。

B−1を裸にスル おわり(電源TRユニットとお亡くなりパーツ)

         


終段への電源供給と-200V電源を制御しているトランジスタユニットです。とても古い初期のB−1なんですがトランジスタ表面はピカピカです。
smile

このトランジスタ、あんまり発熱はありませんが、死ぬときには一気に死んでくれます。shockshock

あっ、-200V電源用の2SC1577は交換履歴無しです。

次の写真がB−1で交換したトランジスタです。すべてNGです。2SK75と2SJ24は丈夫ですねぇ〜。過去に交換履歴はありません。YJ−1200とLJ−13も交換歴なしです。smile
 これ以外にコンデンサ、半固定抵抗、リレーも沢山交換していますが、大部分捨てちゃいました。また、ネットで知り合った方のB−1も修理してあげましたが、不良部品は交換の証拠に差し上げたのでここには出てきません。

       




これで「B−1を裸にスル」シリーズも終わりです。見る方によってはちょっと「ツッコミが足らんぞ」と、物足りなさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、あんまり説明が長くてもクドイですしね。この程度にしておきますね。

では、最後の写真です。電源基板のソケットの部分です。
通常は細かい錆があったり、埃がこびりついていたりしていますが、大変大事に使用されていたらしく非常に美しい状態を保っています。smile
「B−1を裸にスル」シリーズではこのB−1で使用されている基板を使って説明していましたがどれも綺麗な状態のものです。 大事に使用していきたいと思います。

     





2006年7月 3日 (月)

B−1を裸にスル その9(終段電源制御回路)

写真の回路は、自動リセット型の過負荷プロテクタ回路に連動した終段電源制御回路です。この回路が両チャンネル分実装されています。

終段の2SK77を守るため、過電流を検出したら即座に2SK77への電源供給をカットします。異常が無くなれば自動的に電源供給されます。

今までこの回路の故障履歴は無いのですが、この回路がコントロールしている別のヒートシンクにマウントされたトランジスタ(2SA747Aと2SC1116A)については非常に多くの故障履歴があります。coldsweats02

だいたい、このトランジスタの焼損により2SK77まで道連れに死んでいるケースが多いんですよね。何のためのプロテクタだか。。。。。。shockshockshock

ちなみに、写真の回路は前にも書きましたが比較的初期のB−1に実装されていたものなので、トランジスタの大部分がMPSAシリーズです。(トランジスタの背中側にカラーコードのようなものがあるのがMPSAシリーズのトランジスタです)
後期のものは最初から国産のトランジスタが使用されているようです。

それから、初期のものは基板の半田レジストの緑色が濃いのか、基板の色が違って見えます。

2006年7月 2日 (日)

ヤマハB−1 雑感その3

「B−1を裸にスル」をちょっとお休みして、久しぶりにB−1雑感を少々。

とうとう、暑い夏がやってきましたが、B−1にとってはとても辛い季節なんです。coldsweats02

B−1使用されている方はお分かりのとおり、正常なバイアスに設定されたB−1は大変な熱を発生します。もう壊れるんじゃないかと思うくらい。老体のB−1には、ちと厳しい。さすがにサーモプロテクタが動作することはありませんが、部品には良くないはずです。
よほどエアコンの効いた部屋でないとかわいそうですね。

ということで、夏場は自作のバイポーラトランジスタ(2SA627/2SD188)を使用した30Wくらいのアンプを使っていましたが、このアンプは力強さが無くてお世辞にも良い音ではないんです。shockshock
何が悪いかはわかりませんが、電源が貧弱だからかな。それに初段の2SK18が良くないのかも。どっちかというとシャリシャリ系の音。(2SK18はモノリシックタイプで、一般的にもあまり評価されていないようです)

モノリシックタイプ:
2SK18で言うと、1つの半導体チップ上に2つのFETが構成されています。このように1つのチップ上に複数の素子が実現されているものをモノリシック(単石)タイプといいます。タイプは熱によるバランスに優れている反面、2つのFETが電気的にコンデンサを経由して接続された状態ですので特に高周波帯ではお互いに影響があるため、高級オーディオ機器ではあまり使われないようです。通常の集積回路は当然モノリシックタイプです。一方YJ−1200や金田式アンプでよく使われるソリトロンの2N3954は特性の揃った2つの半導体チップが封入されている、コストの掛かったFETです。
なお、モノリシックタイプの反対はハイブリッドタイプといいます。

という訳で、最近私はB−1の後にリリースされたB−3を使っています。B−3はB−1のような力強さはありませんが、ちゃんと音の奥行きもあるし良い音ですよ。smile

写真が現在使っているB−3で傷も無くて綺麗です。夏場の前にはメンテナンスを行い、終段FET(2SJ26A/2SK76A)の接点をきれいにして、シリコングリスを交換しました。そのうち、初段の2SK100を交換したいと思います。6年くらい前にYAMAHAから直接2SK100を買ったのですが高かったです。1個4000円くらいしました。shock
YAMAHAのB−3のカタログを見ると特性の揃ったFETをワンパッケージ化したと書いてあります。ただし、B−1で使用されているYJ−1200のメタルキャンパッケージと異なり、モールドパッケージとなっています。