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2006年5月

2006年5月28日 (日)

ヤマハB−1レストア日記8 異常な箇所がいくつもあるぞ

まず右側のドライバ回路で、終段に近いところから、調べてみます。

2段目の差動回路までは、動作に問題無く、3段目のヤマハ製FET(LK15)がオープン状態となっていることが判明。

幸い手持ちの不動のB−1があったので同じ基板からLK15をペアで取り外し、交換しました。LK15はNチャネルの横型FETでコストのかかるメタルキャンパッケージです。

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ちなみに、この後に出てくるYJ1200もメタルキャンのNチャネルFETです。それもデュアルFETです。特性の揃ったFETを選別してワンパッケージ化したとヤマハの説明には書いてあります。かなりコストがかかったFETのようです。このアンプは信号経路のFETは全てヤマハ製のメタルキャンパッケージの接合型FETで構成されています。
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続けて、左側も同様に終段に近いところから調べてみます。

ところが、全段で規定の値ではなくて異常な電圧値!shock
と言うことは、初段に不具合があることに間違い無い。

調べてみると初段のヤマハ製デュアルパッケージのFET(YJ1200)のドレインに35Vも電圧が掛かっている。1mA程度の電流が流れていれば通常は7〜8Vのはず。

YJ1200と定電流回路のMPSA42を調べてみるとMPSA42がオープンになっているらしい。手持ちと交換するとちゃんとバイアス電圧が変更できるし正常に動作するようになりました。 うぅ〜ん、この頃の半導体は弱いのかなぁ。dangerdanger

それにしても、このアンプ沢山異常個所があるなぁ。

さぁて、後は調整して音だししてみるかぁ。

参考までにB−1の初段に使われているYJ1200の写真を掲載します。(写真の石は貴重な新品です)
この石は2000年頃にYAMAHAから直接購入しました
はっきりとは覚えてませんが1個3000円位はしたと思います。4個購入しました。heart

2006年5月22日 (月)

ヤマハB−1レストア日記7 一難去ってまた一難

これで電源の問題を一応クリアしたので次へ進もう。

次はドライバ回路の確認です。

ドライバ回路は2SK75というドライバ専用にヤマハが開発した中出力の縦型FETです。この石で2SK77を強力にドライブしているのです。このドライブ方法はヤマハがB−1のために開発したFETのダーリントン接続ともいうべきもので、2SK77と2SK75が直結された回路です。

この基板を挿入して実際に終段に電源とバイアスが正常に掛かるかを調査することとします。

ここでもまだ2SK77は実装しません。このとき、サーマルスイッチがマイナス側の2SK77用放熱フィンに一緒に実装してあるので、終段を実装しない場合は擬似的にサーマルスイッチ部分をショートしておきます。こうしないとサーマルプロテクトが動作して終段に電源が供給されないんですよ。

また、2SK77のダミーをつけないと0バイアスの場合には焼損する可能性がありますのでダミーをつけます。これらの準備を行い、電源を投入してみました。

ところが、ところが、2SK77用ゲートバイアス電圧を見てみるとゼロバイアス(プラスだったかもしれない)となっています。
もしダミーではなくて2SK77を挿入していたら一瞬にして昇天していたかもしれません。くわばらくわばら。

おまけに、DCバランスを調整しても調整が効かず全く変化無し。shock

L側もR側も値は違うものの同様の現象。coldsweats02

回路中のどこかで、バランスが崩れているラシイ。  つづく。

2006年5月13日 (土)

ヤマハB−1レストア日記6 道のりは長い

バイアス用電源制御部の基板も確認してみた。幾つかトランジスタがやられている。モトローラのMPSA92とMPSU60がNG。

それに、−200V電源回路の電解コンデンサが完全にアヤシイ。右の写真が犯人の電解コンデンサ。(容量=0)

どっちみち、レストアなんで早速会社の帰りに全ての電解コンデンサを交換するために新品を買って帰ることに。

ただし、完全に劣化していた電解コンデンサは高熱にさらされるようなので念のために105℃対応のものを購入しました。

コンデンサを全て交換して電源回路基板と電源用トランジスタユニットを挿入して再び電源投入。

よっしゃぁsign01 

若干電圧が違っていたのでVRを調整して完璧に+40Vと−200Vが出るように調整しました。

ヤマハB−1レストア日記5 ようやく...

あれっ、またヒューズが飛ぶぞ。

切り分けのために2SK77の電源を制御しているトランジスタ(2SA747A,2SC1116A)のユニットを外してもう一度電源投入sign01

それでもヒューズが飛ぶので、しばし一服。wine

そういえば、今使っているヒューズは手持ちの仕様不明のもの。念のためにスローブロータイプのヒューズを購入してきました。

もう一度チャレンジ。

おやっsign01 大丈夫だぞ。
B−1は大きな電源トランスが2台あり、平滑コンデンサも大きいのでかなりのラッシュカレントが流れているのかも。

スローブロータイプで本当に良いのかは分からないけど、とりあえずこれでよしとしよう。smile

ヤマハB−1レストア日記4 話を本題に戻して

本アンプのカナメである2SK77が死んでいたらもう修理不能です。諦めるしかありません。

それか、ジャンク品を入手して修理するしかありませんが、入手したジャンク品も2SK77が生きている保証はありませんよね。


幸い、4個共に生存が確認できました。smile
テスターで調べてみると、2SK77の電源を制御しているトランジスタ(2SA747A,2SC1116A)が全滅。

とりあえず、以前秋葉原で入手した同一型番のトランジスタがあったので交換。 右上の写真のトランジスタ群です。

これで大丈夫だろうと、貴重な2SK77の代わりにダミーを突っ込み、ヒューズを新品に交換しで、喜び勇んで火入れ式。ところがところが.....

ヤマハB−1レストア日記3 ちょっと横道にそれますが


今回、レストア記としてご紹介しているB−1をご存知無い方も多いかと思いますので、少々解説します。

この機器は世界初(?)のオールFETパワーアンプとして1974年に発売されました。

一番の特徴は、ヤマハが新技術開発事業団から委託を受け、苦労して自社開発した3極管特性を持つ縦型FET(YT304 登録名:2SK77)を採用していることにあります。
それまでは、大電力を増幅できる素子はバイポーラトランジスタか、真空管しかありませんでしたから、画期的なことだったんです。

それもシングルプッシュプルで150Wを得ていますから当時は驚きだったようですね。 sign01
最近のパワーアンプでも150W程度の出力を得る場合はたいていはトランジスタを2個3個とパラで使用しているケースが多いくらいです。デジタルアンプは別ですけどね。

現在は残念ながらこの縦型FETは姿を消しています。バイポーラトランジスタのような蓄積効果が無い等、オーディオ用トランジスタとしては素晴らしい素子なんですが、動作させるためには深い逆バイアスが必要であったり電源電圧の利用効率が悪い等、「扱いにくい素子」のレッテルを貼られ、残念ながらその後出てきたMOS−FETにとって代わられてしまいました。

縦型FETを終段に使用したパワーアンプは大変少なく、SONYから数機種、ヤマハから3機種、サンスイから1機種、ビクターから1機種、Lo−Dから1機種です。(少々間違っているかもしれませんが)
ただし、回路をすべてFETで構成しているのは、このB−1とプリアンプのヤマハC−1だけなんですよ。 smile

下の写真では比較対象が無いので分かりにくいですが、通常のTO−3型トランジスタを2回りくらい大きくした巨大なFETです

ヤマハB−1レストア日記2 故障は広範囲に...


商品説明では「子供がスイッチを壊した」とのこと。
当然物理的に壊れており、比較的簡単な修理で直るものと思い落札。

ところが、パワーアンプ部用のヒューズが2本とも飛んでいることが判明。いやな予感....

駄目元でヒューズを新品に買ってきて入れ替る。電源を入れてみたところ、ヒューズ部分から鋭い光を放って瞬間的に溶断してしまった。 sad

おいおい、子供が「スイッチ」を壊したんじゃないだろこりゃ。 angry